2019年10月消費税10%。軽減税率とは?

2019年(平成31年)10月より、消費税及び地方消費税の税率が8%から10%になります。

平成元年の消費税導入当時の3%時代から、“いずれは10%になるだろう”というやまびこが聞こえていましたが、30年かけて現実のものとなりました。

消費税は、欧州各国を参考にしているので、その後4、5年したら20%というやまびこも聞こえてきそうです。こわいですね。

生活必需品の一部の購入については、経済的負担を多少軽くしようという名目で、一定のものだけ、税率を軽くしようという特別な決まりが出来ました。

軽減税率です。これも欧州各国を参考にしているので、日本独特の発想ではありませんが。

この軽減税率は、現行と同じ8%ですが、国税と地方税の割合が変わるので、“据え置き”ではありません。(このため3つの税率区分が必要になります。とても紛らわしくなります。)

この軽減税率の適用を受ける生活必需品のポイントは、次の3点です。

①飲食料品

②お酒と外食はダメ

③定期購読契約する週2回以上発行の新聞(政治・経済・社会・文化など社会的事実を記載したもの)

・スポーツ新聞、業界紙、外国の新聞などでもOK

・駅の売店などで新聞を買う場合は軽減税率はなし。

・電子版の新聞は、物の引き渡しでなく、通信サービスなので軽減税率はなし。

 

“電気、ガス、水道、通信の方が優先でしょう”

“電車代、ガソリン代なども聖域でしょう”

“軽減税率自体混乱を招くのでやめてほしい”

などと議論は尽きませんが、キリがないので、とりあえずここに落ち着きました。

消費税が上がるときの注意点は、設備などの多額の投資は8%時代に契約した方が有利、というものがあります。

 

そして今回の改正に関わる事業者(飲食料品を扱う事業者のみならず、すべての事業者)が注意しなければならないのは次のような点です。

[1]現行8%と軽減税率8%と10%の3つの区分へ、売上、仕入、その他取引きを明確に区別しなければならない。

消費税の区分が記載された請求書の発行など不可欠となります。

[2]そのため商品管理システム、レジの機能をアップしていなければならない。

これに係る以下の補助金支給制度があります。

①複数税率対応レジの導入等の支援(2019年9月30日までに導入、支払完了し、2019年12月16日までに申請が必要)

レジ導入には、代金の3分の2の補助金支給(3万以下は4分の3)、タブレット端末等は2分の1の補助金支給

②電子受発注システムの改修等支援は4分の3の補助金支給(2019年6月28日までに交付申請書を提出し、2019年9月30日までに改修入替支払いを完了、2019年12月16日までに完了報告書を提出が必要)

③電子受発注システムのパッケージ製品・サービスの場合

2019年9月30日までに導入と支払し、2019年12月16日までに申請が必要)

2021年(平成35年)10月1日にさらなる消費税改正であるインボイス(税額票)の制度が企業に義務づけられます。これによりシステム管理、記録保存義務は、さらに厳しくなるので、それを見越して検討すべきです

 

[3]食品関係の企業は、接客担当、仕入担当をはじめほぼ従業員全員が、軽減税率の規定についてわかっていなければ、混乱を招く。

 

[4]消費税の免税事業者でも、課税事業者と取引をする場合、①の区分記載請求書が交付を求められる場合がある。(インボイス制度導入時にはさらに切実な問題となります。)

 

[5]具体的な注意項目は次の様なものがあります。

・ペットフードは、人の飲用又は食用に供されるものではないので軽減税率なし。

・みりんや料理酒で酒税法に該当する酒類の場合、軽減税率適用ありませんが、アルコール分1%未満のみりん調味料などは軽減税率適用。

・機内食の場合

機内でしか食べられない提供の仕方は軽減税率なし。持ち帰れる弁当などの販売は軽減税率。

・特定保健用食品、栄養機能食品は軽減税率。

・そば屋の出前・ピザ宅配などは軽減税率。

・ケータリングや出張料理の場合には、店内の飲食ではないが、サービスの受け手が指定した場所での加熱や調理給仕などの役務の提供を伴う飲食料品の提供は外食にあたるとして軽減税率の対象にはなりません。

 

・ファストフードでは、購入の際、店内で飲食か、持ち帰りかと聞かれますが、持ち帰りと言っておきながら、店内で飲食する といったケースが考えらます。

持ち帰りのため容器に入れたり、包装したりするした場合は外食に含まない。という規定からこのケースではあくまで軽減税率となります。提供時点の顧客の意思確認が判断基準となりますが、実際の運用ではこの微妙な不公平感について各企業、店舗においてそれぞれ対策が求められることになります。

 

・コンビニのイートインやフードコートなどの場合

その場で飲食用にトレーなどで提供される場合は軽減税率なし。

 

*イートインコーナーといえば、先日オフィス街の大通りで、コンビニの窓際いっぱいにサラリーマンやOLらしき人達が顔を横一列にそろえて外を眺めていると思ったら、お昼のイートインコーナーでした。

誰に強制された訳でもないのに、狭い店内で、左右知らない人に挟まれ袖すり合わせながら、行儀よく前を向いて黙って大通りやスマホを見ながらそれぞれ粛々と、何食わぬ顔で昼食をとっています。

”何とも異様な光景”と思う反面、“都会的マナーのモデルケースといっていいのでは!?”と不覚にも感動しました。