医療費控除で毎年話題になるものに“おむつ”があります。

赤ちゃん用のおむつではなく、主に高齢者の方が使用する場合です。

おむつを高齢者の方が使用する場合、ほとんどの場合、好き好んでおむつを使用する方はいないと思います。

今市販されているおむつは、驚くほどの給水性があり、使い捨てである、という特長を利用して、本来の用途以外に、清掃や雨漏りの手あてなどの使い方が出来ないわけではありません。

が、形状が特殊なので、本来の用途以外に使用する、という事は一部の特別な趣味のある方を除いてやはり使い勝手がよくないのであまり考えられません。

おむつ代が医療費控除になるかどうかですが、原則的に、なんと医師の許可が必要なのです。医師が発行するおむつ使用証明書です。

  • 傷病によりおおむね6ヵ月以上にわたり寝たきりの状態にあると認められる人
  • その傷病について医師による治療を継続して行う必要があり、おむつの使用が必要と認められる人

これらの方に対して、医師が発行し、おむつの領収書と共に、確定申告書に添付又は提示することにより、医療費控除として認められます。

その2年目以降は、医師が発行するおむつ使用証明書に代えて、市町村が主治医意見書の内容を確認した書類又は主治医意見書の写しなどで医療費控除の対象とすることができます。

6ヵ月以上寝たきり、という条件は大変厳しい基準だと思います。

“おむつ代・・・領収書などで明らかであれば、一律、毎月購入額1万円まで医療費控除の対象” などとしてもいいような気がしますが。

*今のところ、おむつはどちらかというと、医療費というより、日常の生活用品といった捉え方からスタートしていて、寝たきりとなってしまうのなら、医療費に含めよう、というスタンスのようです。

そのかわり、市区町村によっては、おむつ使用者に対し、直接助成金を受けることが出来る制度がありますね。