相続は遺贈によって取得した財産を寄付した場合、一定の条件がそろえば、その分そっくり相続税はかかりません。
基本、もらった財産を相続税の申告期限までに、現物のまま直接寄付した場合の適用で、売却してその代金を寄付したり、投資信託などを解約して寄付したりしても適用はありません。
寄付先は、
①国、都道府県、市区町村
②特定の公益法人等又は公益財団法人等(独立行政法人、学校法人、日本赤十字社、保育園や老人ホームを経営する社会福祉法人、公立学校等、認定特定非営利活動法人など
*宗教法人、公益法人を設立するための寄付、PTAなどの社団などは含みません。
国、都道府県、市区町村への寄付は、そのまま財産100%納税しているという感じですので、さらにその財産に相続税をかけますよ、というのもおかしいので、当然非課税となります。(相続税は、あくまで国への税金ではありますが)
公益の増進に寄与する公益法人等への寄付も、はっきりと公益のためならば、①と変わらないため否定すべきでないため、同じく非課税となります。
しかしその団体が、2年以内に解散したり、その財産を2年たってもまだ公益のために使っていなければ、適用は取り消されます。本当に公益のためなのか怪しい、ということですね。
何らかの巧妙なやり方で、相続税、贈与税を不当に減らす結果となる場合は、認められない事となっております。
*申告の際、寄付した財産と寄付したことの明細書、寄付した先の証明書類が必要です。