個人事業を営んでいる方の税金で、ずいぶん遅れてやってくる感、のあるのが個人事業税です。
住民税と固定資産税が6月ごろに通知が来て、そのあと梅雨が来て、梅雨明けから真夏に向かうと、暑さとともに来る税金。
そんな個人事業税についてメモしてみました。
[1]儲かってなければ税金はない
個人事業税は、都道府県が課する税金です。
個人事業税は住民税と違い、商売がうまくいかず、赤字の年(1月から12月まで)はかかりません。
損失の繰越控除などは、所得税と同様使えます。
[2]青色申告特別控除は使えない
個人事業税の計算は、ある程度所得税の計算と同じなので、所得税の申告をしていれば、それと連動して計算されるので改めて申告をする必要はありません。
しかし、違うところがあります。
65万円までの青色申告特別控除は使えませんので、所得税の計算で控除した分は、プラスして計算します。
[3]所得が290万円以下の場合は、税金はない
青色申告特別控除などがない代わりに、個人事業税は、所得が一律で290万円以下の場合は、税金はかからないという規定があります。
一年に満たない事業期間は、月割りになります。
[4]なぜ290万円なのか?
年290万円というと、ひと月約24万円です。
家族が3人として、月の家計は、家賃または住宅ローンが9万円、食費9万円、その他支払が計6万円。
合計で月24万円あれば、ギリギリの生活費は、その事業から生み出せるというような目安でしょうか。
正確な経緯は不明です、すみません。
[5]8月末と11月末で分割して支払う
支払いは、原則として8月と11月ですが、具体的な納付期限は、都道府県によって異なることがあります。
[6]事業税は経費になる
所得税、住民税は事業上の経費になりませんが、個人事業税は租税公課として経費に計上できます。
[7]個人事業税の税率
個人事業税の税率は、業種により3~5%です。
ただし、都道府県により若干異なることがあります。
*有名なアダム・スミス先生が提起した税についての原則に、“納付しやすいときに、納付しやすくして税金を集めましょう”というのがありますが、結局一年中、何かしら税金を納付する時期みたいですね。