外国人留学生のパート・アルバイトの源泉徴収

 

飲食店、小売店などでは外国人の店員さんをずいぶん見かけるようになりましたね。

ちょっと話が通じにくいときもありますが、熱心で好感が持てる人も多いです。

 

外国人留学生のパート・アルバイトを雇った場合の所得税の源泉徴収について、まとめてみました。

 

[1]在留カード(外国人登録証明書)の確認

 

面接で採用したいとなってから、外国人アルバイトを雇うときに初めにやることが、在留資格と在留期間の確認です。

 

また留学生であれば、資格外活動(学生など以外の活動)許可を入国管理局から得ているか、資格外許可書または在留カードで確認します。

 

留学生は一週間の労働時間が合計28時間以内で、働ける業種は風俗営業等を除くものに限られます。(夏休みなど長期休暇中は一日8時間可能)

 

 

[2]滞在予定が一年以上の人は普通のアルバイトと同じ

 

源泉徴収をするにあたり、税法で規定する居住者であるか、非居住者であるかの判断をします。

 

日本に住所を有する人、或いは日本での滞在期間が一年以上の人は居住者、また、一年以上国内に住むことが確実な人(留学生も含む)も居住者となります。

 

居住者に該当した場合の源泉徴収は、一般のアルバイトと同じ扱いとなり、給与所得の源泉徴収税額表に基づいて計算します。

 

 

[3]非居住者の場合、原則20.42%

 

居住者以外の人は非居住者となります。

非居住者の場合、原則的に給与所得の源泉徴収の税率は、20.42%です。

税金の納付書は、一般のアルバイトと別に、非居住者・外国法人の所得についての所得税徴収高計算書(納付書)を使います。

 

[4]中国などの留学生は源泉徴収不要となることがある。

 

中国人留学生の場合、日本と中国の間の租税条約により、源泉所得税が免除される規定があります。

 

この規定は学校教育法に規定する大学、大学院などの留学生に限られ、民間の日本語学校などの留学生には、残念ながらこの規定はありません。

 

また、この規定を受けるためには、租税条約に関する届出書、在学証明書などを所轄の税務署長に提出する必要があります。

 

他に韓国、タイ、フィリピンなどにも、制限付きで免除または軽減される規定がありますので、適用を受ける場合には確認が必要です。

 

[5]その他

 

外国人の雇用は、言語、文化、習慣の違いによりトラブルになることも多いため、ていねいな労働条件の説明が必要で、労働契約書を作成することが理想です。

また雇用後には外国人雇用状況届出書をハローワークに届け出る必要があります。

 

*今後、日本国内においてもますます外国の方と、仕事したり、楽しんだりする機会が増えるので、うまくやっていきたいですね。