中小の企業では、自己資金で固定資産を購入するより、資金繰りの都合や管理のしやすさから、リース取引が広く利用されています。
リース取引には大きく分けて、ファイナンスリース取引とオペレーティングリース取引がありますが、どう違うのか、簡単に違いを挙げてみました。
[1]中途解約できるかどうか
ファイナンスリース取引は、あらかじめ決めたリース期間の途中で解約する場合、残りの期間も引き続き借りていると仮定した代金も支払わなければならないため、実質的に中途解約できません。
オペレーティングリース取引は、違約金の支払いはありますが、中途解約は、可能です。
[2]中古として使い回しが効くかどうか
オペレーティングリース取引は、リース期間終了後、物件を貸し手に返却したのち、他の借り手に貸すことができますが、ファイナンスリース取引は、始めから他の借り手に、新たに貸すという予定はありません。
[3]自分で買ったのと変わらないか、あくまで借りているものか
ファイナンスリース取引は、借り手が自分で買った物と同じように、取得価額相当額、維持管理費、保険料などのコスト全額を負担することになり、リース料の総額が、その物件の価格より多くなります。
結局、貸し手から資金を借り、借り手が自分で買って利用している、と同様です。
これに対して、オペレーティングリース取引の所有者は、あくまで貸し手であり、借り手である利用者が、取得価額相当額を上回るような負担はありません。